今日新行内が食べたいのは~クスクスです。
そして 3回にわたってお送りしたパリで食べるものシリーズ、最終回です。
クスクス(Couscous)
北アフリカマグレブ地域発祥の料理で、デュラム小麦に水を含ませてそぼろ状に丸めて蒸したスムール(semoule)に、肉や野菜を煮込んで作ったスープをかけていただく料理。トッピングに焼いた肉や魚、メルゲーズ(腸詰)などがあり、お好みでハリッサと呼ばれる唐辛子のソースを混ぜながら食べます。こちらもパリにはたくさんのレストランがあり、学食や家庭でもよく出てくる、もはやフランスの国民食と呼べる料理です。
アンジェに留学していた頃、パンが大好きな私でも、どうしてもご飯が食べたくなることがありました。そんな時、学校の近くにあったマグレブ料理屋さんでクスクスを食べました。つぶつぶとしたSemouleを食べると、なんとなく満足することができたのです。(当時アンジェには日本料理店はなく、近所の中華料理店はすべてが塩辛くて苦手だったのです。)
上の写真はパリ在住の友人に連れて行ってもらったサクレクール寺院の近くのRue MullerにあるLe Petit Bleuというお店のCouscous Royal(ロワイヤルはトッピング全種乗せ)で、とても豪華。小さなお店ですがとても居心地がよく、自家製のハリッサがとてもおいしいです。ボリューム満点でうんとお腹を空かせていかないと完食できません。
下の写真はパリのモスク、ラ・モスケ・ドゥ・パリの中庭にあるレストランのクスクス。こちらはあっさりとしていてするすると入っていくタイプ。ただ、中庭には客の食べるクスクスを狙う鳩たちがテーブルにまで上ってきて、ヒッチコックの『鳥』は絶対見れない鳥嫌いの私には修羅場でした。(その後鳩に怯える私を見て笑いをこらえながら給仕の方がスムールの皿をナプキンで包んでくれて事なきを得ました。はじめからこのスタイルで持ってきてほしかった。)
スムールは輸入食材店で手に入りますし、スープも簡単に作れるのですが、夫も子供たちもクスクスが苦手。どうしても家で作って食べる気になりません。
なので、パリで食べた~い!
さて、3回にわたって私がパリで食べたいものをご紹介しましたが、何かにお気づきでしょうか?
はい、いわゆるフランス料理がひとつも入っていないじゃないか~!!
留学中も、旅行で訪れるときも、もちろんフランス料理を食べることの方が圧倒的に多いのですが、記憶に残り、帰国後に思い出して猛烈に食べたくなるのはパリのエスニックばかり。
そもそも人種、宗教、文化のるつぼ、パリ。
この街では、ボブンもコック・オ・ヴァンも、ファラフェルもクロックムッシュもすべてが同じように愛され、堂々と存在している。カテゴリーなんて軽々飛び越えておいしいものを食べる。パリジャンたちのそんなところが私は大好きなのです。
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