さて、皆さんには何度も繰り返して観る映画がありますか?
私が定期的に繰り返して観るのはセドリック・クラピッシュ監督の『猫が行方不明』という映画です。
Chacun cherche son chat Cédric Klapisch (1996)
日比谷のシャンテ・シネに観に行って、それから何度もレンタルして、最終的にはDVDを買いました。そしてパリでサントラ盤も。とにかく大好きな映画です。
舞台はパリの下町。若いアーティストも多く住むカルティエだけど、昔からの住人である老人たちも多い。メークアップアシスタントのクロエは、ヴァカンスに出るため、近所のおばあさんマダム・ルネに飼い猫グリグリを預ける。パリに戻るとグリグリが行方不明になったと知り、カルティエの住人たちと捜索を始めるのだが…
あらすじはざっとこんな感じ。特に何が起こるわけでもない、しかも俳優の半数は素人。華やかなパリではなく、日常のパリを切り取った作品です。
主人公クロエを演じたギャランス・クラヴェルの等身大の演技が素晴らしく、クラピッシュ監督に見初められ、その後フランスを代表する俳優となったロマン・デュリスもいい味を出しています。
特に印象的なのはラストでクロエが喜びで走り出すシーン。Portishead の名曲 Glory Boxが流れ、エンドロールへ。その流れが完璧なのです。クラシックからサルサ、テクノまで、劇中を彩る音楽も絶妙です。
フランス映画を観たいけど何を観ようか迷っている方!おすすめです!
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